令和5年3月8日(水)横浜開港資料館にて開催しました第2回写真史研究会「日本におけるチャールズ・ウィードの足跡」セバスティアン・ドブソン氏(古写真研究家)につきまして当日の収録映像を公開いたしました。ぜひご覧いただきたくご案内申し上げます。
講演
「日本におけるチャールズ・ウィードの足跡」 セバスティアン・ドブソン(古写真研究家)
要旨
チャールズ・ウィード(Charles L. Weed 1824-1903)は、1867(慶応3)年から1868(慶応4)年にかけて来日したアメリカの写真家で、マンモス・プレートと呼ばれる巨大なサイズ(約45×55cm)の湿板ガラスネガの使い手でした。ウィードは幕末の来日で日本各地の景観を撮影しましたが、現存している作品も少なく、経歴も不明な点が多かったため、これまで「幻の写真家」ともいわれていました。
しかし近年、ウィードが撮影したとみられる30点以上の日本各地(長崎・江戸・横浜・鎌倉)の写真が発見され、これらに横浜開港資料館及び日本大学芸術学部が所蔵する作品を加え、ウィードとしては初めての展覧会が企画されることになりました。
この展覧会の機会をとらえ、図録に論考を寄稿している写真史家セバスティアン・ドブソン氏をゲストにお迎えし、これまでほとんど知られてこなかった写真家ウィードとその日本における作品についてお話しいただきます。
ゲスト:セバスティアン・ドブソン(古写真研究家)
コメンテーター:吉崎雅規(横浜開港資料館学芸員)、高橋則英(会長・写真史研究会担当)
【セバスティアン・ドブソン(Sebastian Dobson)氏略歴】
1965年イギリス生まれ。古写真研究家。ダラム大学卒業後、ケンブリッジ大学大学院で日露戦争を研究。旧文部省研究生として来日、7年間日本に滞在。著書に『プロイセン・ドイツが観た幕末日本』、ドイツ東洋文化研究協会(OAG)出版(2011年)ほか多数。2008年度日本写真芸術学会奨励賞受賞。