今年度の第24回日本写真芸術学会賞は、昨年の年次大会で基調講演をお願いした写真家の井津建郎氏が芸術賞に選考されました。
芸術賞・井津建郎氏 受賞理由:
写真展「祈りのかたち」(Roonee247 令和5年11月21日-12月10日)および写真展「BLUE」(PGI 令和5年11月22日-令和6年1月13日)に対して。「祈りのかたち」はブータンに取材した作品で、その地に生きる人々の姿と自然を美しく捉え、幸せとは何かを考えさせられる内容である。暗部から明部までの階調が見事なプラチナプリントとして仕上げられている。「BLUE」は美しいフォルムを捉えた女性ヌードと、静物をモチーフとした作品で構成されている。プラチナプリントとサイアノタイプを何層にも重ねて作り上げた黒と青の美しく深みのあるプリントとしている。物質としての写真の価値、クラフトとしての作品の価値をも感じる印象深い写真展となっている。これらの理由により高い芸術的意義を認められる本作品に対して芸術賞を授与する。