作品紹介 石川 寛夫 Ishikawa Hiroo 
◆アンブロタイプによる習作


オリジナルは二作品共、四ツ切(10x12in)のウェット・コロジオン・プロセス(湿板写真)によるものである。この技法で得られる原板は、本来ネガティブ(陰画)である。しかし、その背景に黒い紙や黒い布を置くと、画像の明暗は逆転し、いきなりポジティブ(陽画)として鑑賞できる。この見せ方が「アンブロタイプ」である。
湿板写真は、乾燥して感度低下を招かぬよう、感材の最終調合、さらには現像処理に至る一連の作業を、撮影現場で遅滞なく行う必要がある。
制作したアンブロタイプの銀画像は、まさしく金属的な輝きがある。その特長を生かすため「魚のひらき」を被写体とし、きらきら輝く「表皮」や「うろこ」の再現を重視した。 印刷用のプリントはオリジナルの持つニュアンスを出来るだけ忠実に再現するよう、画像をパソコンに取り込み、必要な補正等を行いカラー印画紙に出力している。ほぼ満足出来る画像ではあるが原画の持つニュアンスを100%再現するには至っていない。